17. 医師会館等の不動産をどのように扱うか

 
医師会、歯科医師会、薬剤師会が公益法人制度改革で一般法人を目指す場合は、医師会館等の不動産をどのように扱うか
 
こんにちは。上田公認会計士事務所の上田久之です。
  新公益法人制度改革で、医師会、歯科医師会、薬剤師会様が一般法人へ移行する場合、
   定款の内容が法人法に適合するものであること
   公益目的支出計画が適正であり、確実に実施すると見込まれるものであることが認可基準と
なっています。
①の定款内容の適合性とは、具体的には、医師会、歯科医師会、薬剤師会様の会務運営における主として、ガバナンスに係わる事項です。理事、理事会、医師会に多い代議員制、従来の「会長」、「副会長」、「専務理事」等の取扱いが法人のガバナンスを確保するために、法人法に適合しているかが審査されます。
次に、②の公益目的支出計画の適正性についてですが、医師会、歯科医師会、薬剤師会様の貸借対照表の資産と負債を時価評価して、その差額がプラスである場合に公益目的財産が、ゼロになるまでの期間の支出計画が適正であるかについて、審査を受けることになります。
 公益目的財産がゼロになるまでの期間は、下記の計算式において算定いたします。
 

公益目的支出計画の
実施期間
公益目的財産額
公益的事業の1年間の赤字額

 
公益目的財産がゼロになるまでの公益目的支出計画の実施期間中は、毎期、行政庁に公益目的支出計画の実施報告を行い、適正に実施されているかについて監督を受けることになるので、出来るだけこの実施期間を短くしたいと考える法人が多いでしょう。
この実施期間を短くするためには、分子を小さくするか、分母を大きくすればよいわけですが、この分子の公益目的財産額の算定上、医師会館等の不動産の評価が問題となります。
 ガイドラインにおいて土地の評価については、例えば、固定資産税評価額や不動産鑑定士が鑑定した価額が考えられるとされています。固定資産税評価額では、支出計画の実施期間が長くなってしまう場合、鑑定費用はかかりますが、不動産鑑定士に依頼する方法があります。又、法人の保有する資産であって、移行後において、当該法人が長期にわたり継続的に事業を行う場合に、それらの事業に継続して使用することが確実な資産(建物等の減価償却資産を含む)については、継続使用を前提に算定した額を評価額とすることができるとしています。さらに、内閣府が日本不動産鑑定協会にガイドラインの内容を伝え、
長期事業継続使用資産の評価のあり方について、取りまとめを要請した結果、鑑定協会から評価方法について文書が出ており、その方法に基づく評価もガイドラインに基づいて算定された評価として認められることになりました。
 医師会館等の敷地や建物の評価が高額で、公益目的支出計画が長期間となる場合、鑑定評価の活用を検討してみることも有効かと思われます。
 

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by uedacpa|2010年5月 6日 13:43|コメント (0) トラックバック (0)